「美鈴。食材の買出し、頼まれてくれるかしら?」
「はっ、はいっ! あ、でも咲夜さん。門の警備が無くなっちゃいますけど……」
「いいから早く」
 何だか咲夜さんは、私を急かしているみたい。
「な、何かあったんですか?」
「お嬢様がお腹を空かせてて、苛立ってるのよ。早く、何かおやつにでもなる物を――」
 ぐぎゅうううううう。
 絶妙なタイミングで、誰かのお腹の虫が鳴った。
 わ、私じゃない。という事は……?
「あの〜……。咲夜さん?」
「……」
 咲夜さんは顔を真っ赤にしてお腹を押さえている。
「あ、お嬢様じゃなくて咲夜さんが……?」
「……ッ! いいから早く買出しに行きなさーーいっ!」
「はっ、はひいいいいい!」
 咲夜さんは、今日もお嬢様のためだけに頑張っています。ええ、お嬢様の為だけに――

END




「面白い!」「ここはこうすれば?」「うん……まぁいいだろ」とか何でも構いません。
お暇でしたら是非感想を!


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